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新刊『甲斐犬の神髄、ここにあり。』のご案内
刊行情報

新刊『甲斐犬の神髄、ここにあり。』のご案内

みなさま、いつも格別のご愛顧を賜り、ありがとうございます!

この度、待望の新刊!『甲斐犬の神髄、ここにあり。』が発売の運びとなりました。

 

甲斐犬とともに七十余年を歩み、甲斐犬に心血を注いだ雨宮精二氏〝甲斐犬飼い五代目〟のその実践の粋を集めた手記であります。

縄文の里〝甲斐の国〟が育んだ、古風一筋の日本犬。

その野山のありようを、まるで映したかのような独特の「ブチ毛」模様。

性質は、凛として勇猛果敢、一生一主の頑固一徹・・・。自然、野生、森羅万象をまさに体現しているその姿は、日本の犬としての美質が凝縮されていると、専門家筋、一般の日本犬愛好家を問わず一目置かれた存在です。

はるか縄文の太古から脈々と連なり、日本人とともにDNAを同じく記憶して来た甲斐犬が、現代を生きる日本人が見失いがちな、自然との付き合い、神のハタラキに畏敬の念を持つという日本人のルーツを改めて教えてくれているようにも思います。野生に見習うべきところが本書の端々に散りばめられております。

培って来た人と犬の永い付き合い、太古の叡智に今一度思いを馳せてみてください。

野生と呼吸するがごとく「ブチ毛」にともに歩んできた雨宮氏の、えも言われぬ結び付きが語る様々な示唆に気づかれることでしょう。

私ども和器出版にとって、「甲斐犬飼い」雨宮精二氏の手記が、ここにまとめられましたことは、何よりも誇らしく、そして心より悦ばしいことでございます。

発刊の充実感とともに、深くお祝い申し上げます。

なにとぞ、お手にとってご覧いただいて、雨宮氏とブチ毛を通じて、遥か縄文の息吹を感じていただけましたら、大変嬉しく存じます。

 

【雨宮精二プロフィール】昭和12年(1937)、山梨県西山梨郡玉諸村(現在の甲府市)生まれ。生家は代々の〝ブチ毛飼い〟農家。著者は数えて五代目の〝甲斐犬飼い〟。ブチ毛、甲斐犬の生き字引と呼ばれた祖父(故・雨宮久雄氏)の厳しい指導と薫陶を受けながら、二人三脚で「理想の甲斐犬の姿と形」を追い求めてきた。甲斐犬の有り様にさまざまな影響を与える飼育法、配合法に関する詳細な研究と、これまでの甲斐犬史においてほとんど語られることなかった「ブチ毛の姿がそこかしこに見られた昭和前期の旧甲州街道沿いの風景」についての言及も、天然記念物甲斐犬の前史に新たな事実を加えるものとして、注目される。これまで手がけた甲斐犬の作出頭数は三百五十余り。天然記念物甲斐犬の正式な作出者であることを示す犬舎名は「高畑犬舎」。天然記念物指定甲斐犬愛護会会員。

【甲斐犬プロフィール】甲斐犬の祖は、地元甲府盆地や周辺の山岳地帯で古くから優秀な猟犬として大事にされてきたブチ毛(地元での代表的な呼び名のひとつ)。昭和初期の旧甲州街道沿いや周辺でも猟犬や番犬として活躍していた様子は本書に詳しい。他の日本犬には見られない複雑な虎班模様を持つ中型犬で、猟犬としての優秀さ、一生一主人の気質など、日本犬の美質が凝縮されていると、専門家筋、一般の日本犬愛好家を問わず高く評価されている。天然記念物指定以後は、天然記念物指定甲斐犬愛護会が中心となって、血統書の発行や展覧会の開催などの保存保護活動を行っている。

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