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書き起こし~秘話3~<前編>
本では読めない本の話

書き起こし~秘話3~<前編>

2017-05-22

みなさま、こんにちは。
本日も、ありがとうごさいます。ワキノコビトでございます。

みなさま、この写真、

どのアングルから撮影したか、お分かりになりますでしょうか?

実は、地面に寝ころがって、カメラを地面と平行に持って、空の方を
撮影したものなのです。

昨日は夏日ともいわれた暑さでしたが、風があって気持ちもよかったので、
子どもたちと少し広めの公園へ行きました。

空を見上げる事はよくありますが、地面に寝ころがって、まっすぐに
じっくりと空を見つめたのは、とても久しぶりのことでした。

いつも見ている風景を、いつもとはちよっとだけ違う角度から見てみるだけで、
何か別のメッセージを受け取れる。そんな気づきが出来たようで、少しだけ
誇らしげに感じている自分がおりました。

さて今日は!
「もっと色々聞きたいです」
と大好評をいただいております、書き起こし秘話の第三弾です。

今回の秘話の中には、独自の「判別不能文字の類推法」など、同業の方には
興味津々であろう内容が盛り込まれております。

今回もどうぞ、お楽しみくださいませ。

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書き起こし原稿によって、感じられるものが変わります。
それは、内容だけでなく、書き方、言い回し、書体、略字、使われている
漢字などから受ける印象が違うからです。

例えば、ちょっとした漢字でも、
「精」「精」
「戸」「戶」
「解」「觧」
など、現代漢字と微妙に違うことがあります。

そういう文字ひとつからとって見ても、この時代はこういう漢字を使って
いたのか…と思いを馳せることもしばしばあります。

この時は、中国語辞典サイトで調べては辞書登録をしたので、普通に文字を
打つ時もたまに出てきます(笑)

分からない単語が出てきたら調べつつ、とにかく原稿から、目、身体、手を
通して、Wordへと“流し込む”感覚で書き起こしていきました。

それは、私自身が「過去」の原稿から「今」へ繋ぐ橋渡し役となったような
不思議な感覚で、まさに前回Yさんもおっしゃっていたような“一体”と
なる感じでもあります。

こうして旧漢字や中国語、昔の言い回しなどを書き起こすたび、その時代、
その方の息づかいなどが感じられました。

とはいえ…正直、難しいものは難しいです。
同じ日本語のはずなのに、分からないところも多々あり、実際「暗号」
「記号」に見えることもありました。

そういう時は、ひたすら文字と向き合い、その方独自の文字に慣れること
から始めます。

不明文字を抜かして、分かる文字だけでネット検索してみたり、
不明文字で、同じと思われる文字を集めて推測したり、


Mさん独自の類推の仕方

ありとあらゆる方法を試しました。

特に厄介なのは略字・くずし字でした。
常用漢字でも中国語でもないくずし字は、調べることが困難で、
頭を悩ませました。
これも推測で検索することが多かったです。

(つづく)

(書き起こしメンバー M)

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