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子育ち<前編>
本では読めない本の話

子育ち<前編>

2017-07-13

みなさま、こんにちは。
本日もありがとうございます、ワキノコビトでございます。

暑い暑い毎日がやって参りました。
どうぞ、冷たい緑茶で適度にカラダを冷やし、快適にお過ごしくださいませ。


真夏の太陽がよく似合います©ぱくたそ

もう、5年以上前になるでしょうか。
ある小児科の先生が、こんな言葉をかけてくださいました。

「子どもはちゃんと、勝手に育ちます。
子育ちの邪魔をしないのが、子育てです」

というような…
何せ5年も前なので、うろ覚えではあるのですが、主旨は間違っては
いないかと思います。

例えば夜中、ふと目が覚めた時に、子どもがお腹を出して寝ていると、
親としては「寝冷えしないように」などと思って、かけ直したりします。

しかし先生曰く、それこそが「子育ちの邪魔」なのだそうです。

「子どもは自分の適温を知っています。暑いから、掛けてあるものを剥ぎ、
それでも暑いから、布団から出て、畳の上や床で寝ているのです。
寒ければ自分で戻ってきます」。

なんという衝撃。
とともに、子どもたち一人ひとりが、それぞれ自分の「最適さ」を知って
いる、と分かった時の爽快感や、肩の荷が下りた感は、えも言われぬ
ものがありました。

この事を久しぶりに思い出したのは、最新刊『甲斐犬の神髄、ここにあり。』
の中で、著者の雨宮さんが、甲斐犬を育てることに関して、こう語られていた
所を読んだ時でした。


甲斐犬の成犬は凛々しい顔立ち

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「甲斐犬らしく育ててやってください」(中略)

人間ですから情の入った物事は大事にしたくなるものです。甲斐犬の仔犬の
可愛いらしさはまた格別ですから、可愛い可愛いと大事にする、愛情深く接する
ということになりがちですが、しかし、それでは「甲斐犬らしさ」はうまく育って
くれない。愛情をかけることと、甲斐犬独特の気質を育てることとを取り違え
ないことも大事なことだと思います。

(中略)
どの動物も同じような育て方をしてしまう、ということです。象も馬も犬も同じ
ように自分の言うことを聞くようにしたいと、同じような可愛がり方、育て方を
してしまう。

他の動物のことはさておきますが、こういう育て方は甲斐犬には絶対に
やらないでいただきたい。このことははっきりと申し上げたい。動物には
それぞれ持ち味というものがあるのです。同じ犬でも犬種が違えば気質も
違い、何を行動の欲とするかも違います。この違いを上手に引き出し育てる
には、その犬種に合った育て方というものがあるのです。

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私は犬を飼っていないのですが、この箇所を読んだ時、まるで子育ての
ことについて語られているようで、少し胸がドキッとしました。

(つづく)

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