銀座食レポシリーズ_01_“カライライス”は月曜定休~ニューキャッスルさん~
◆感動を呼ぶお店は目の前にあった?!
感動することを大事にする弊社の社長は、食べることにもこだわりがある。
ひらたく言ったが、ようは食にはちょいと“うるさい”のだ。
「味はいいけれど、パンチがね」
「メインがない」
合格点をもらえた記憶のない私は、お弁当が必要だったその日も、
頭をかかえつつ、さまざまな検索ワードを組み合わせて調べていた。
銀座には高級品はたくさんある。
が、「感動を呼ぶ」となると、ただ高いだけでは意味がない。
パンチがある? メインも? 味だけじゃダメなのか??
ああでもない、こうでもないと言いながら調べ続けていた。
そんな中、
「銀座」「名店」「テイクアウト」
の検索ワードでヒットしたお店の中に、気になるお店を発見。
『ニューキャッスル』
どことなく昭和のにおいのするその名前は、
明治18年開業の老舗天ぷら屋店『天國』、
「焼きごま豆腐」「鯛茶漬け」で有名な
懐石の名店『銀座うち山』と並んで紹介されていた。
『ニューキャッスル』はカレー屋さん。
「名店」として並んでいたその2店とは
ちょっとテイストが違う。
でも気になる。なぜだか気になる。
そして偶然にも、事務所からかなり近い場所にある。
むむむ。縁があるのか。私に行けと言っているのか。
週末明けのその朝、私は自分の勘だけを頼りに
その日のお昼をここだと決めた。
が。
勘は、はずれてこそ勘、ともいうのだろうか。
いや、勘ではない。単なる私のケアレスミス。
なんと月曜日が定休。調べたwebにもちゃんと書いてあった。
こうなると、がぜん食べたくなってくるのが人間の性、
いや私の性格かもしれないが、
どうにかしてそのお店の味を知りたい私は、
後輩たちとここの食レポをすることに決めた。
そして翌日。ちょうどいい頃合いの時間に、
「郵便局に行ってきます」
と言った後輩のクロを呼び止め、急遽買い出し部隊に任命。
道案内と私が知り得る限りのお店の情報を伝え、リサーチ開始。
ここから先は、クロのお店のレポートにバトンタッチ。
◆“カライライス”と京浜東北線
お昼近くに急に強く降り出した雨の中を走り抜けて、
地下にあるそのカレー屋に入っていった。
「いらっしゃいませ。お好きな席へどうぞ」
元気な声で店員さんに誘導された。
暖色系の照明に包まれた温かい雰囲気のあるお店。
入って右手にカウンター、左手にはテーブル席があった。
テイクアウトであることを告げ、メニューを見ると、
飲食店にしては見慣れないコトバが書いてあった。
川崎、つん蒲、蒲田、大森、大井、品川……一体これは何だろうか?
と思うやいなや、テイクアウトができるのは
「つん蒲」か「蒲田」のみだとわかった。
つん蒲は普通の量のことで、蒲田はすこし少なめの量のことらしい。
オプションでお米を、白米かキヌア米かに選べるというので、
1つをキヌア米にして、つん蒲3つを注文した。
待っている間、先のメニューへの疑問を解消するべく、
メニュー全体の説明を細かく読んでいくと、
京浜東北線にちなんだ名づけだということがわかった。
なるほど、少し納得。しかしなぜ京浜東北線なのか、
そこの関係性はいまだ不明。
そこでもう少々調査を進めてみると、
くわえてもう二つ、わかってきた。
辛来飯(カライライス)はすべて同じ味、ご飯とルーの量でサイズが変わります。
京浜東北線の駅名にちなみ、少ない順から品川→大井→大森→蒲田→つん蒲→川崎と進んでいきます。
※つん蒲は「つんのめった蒲田(蒲田より少し先)」という意味
(ニューキャッスル公式サイトhttp://newcastleginza.com/menu/より)
どうやらカレーライスではなく“カライライス”らしい。
辛さがあとから来るということでカライライスだという。
そして「つん蒲」の「つん」は「つんのめる」からきていたこと。
倒れそうになるほど体が前に傾くのが「つんのめる」だから、
ニュアンス的には大盛でもよさそうな、などと妄想は膨らむ。
うーむ、そうなのか。食べるのが楽しみだな。
などと思っているとつん蒲3つが出来上がってきた。
店員さんから、入ってきたときと同じく元気な声で
「ありがとうございました!」
と送り出され、店を後にした。
以降は、後輩のキコによる食レポである。
◆お弁当はホカホカ、身体の中からポカポカ、半熟卵がうれしいカレー弁当
先輩が買ってきたお弁当は、器が熱いと感じるほど
ホカホカの状態でした。
カレーとご飯が同じ器に入っているのですが、
カレーは器だけ取り出せて、
「カレーは絶対にご飯にかけて食べる派」
にはうれしい心遣い!と感じました。
“カライライス”は、薬膳カレーなのだそうです。
薬膳カレーは今までなじみがなく初めてでしたが、
思っていたよりもずっと食べやすかったです。
口に入れた時にさまざまなスパイスの味が広がり、
野菜の甘さもあるので強い辛みは感じず、
しかし後から、体の内側からポカポカしてくるような、
じんわりとくる辛さはありました。
「辛さがあとから来るということでカライライス」
ということがよくわかりました。
これから寒くなる冬にぴったりだと思いました。
私はキヌアご飯を食べたのですが、癖もなく、少し小豆に近い
ような香りもあり、より食欲をそそりました。
ルーやライスも温かいのはもちろんですが、
なんと!ご飯の上にのっていた目玉焼きは半熟!
お弁当で目玉焼きが半熟、しかもあたたかいまま食べられるのは、
なかなかないのでは。
“目玉焼きは半熟派”の私には、とってもうれしいトッピングでした。
一言メモが一緒に入っていて、店員さんの笑顔の写真と
原材料の説明がありました。
野菜はすべて国産、産地まで明記してあり、
安心して食べることができました。
具材はすべてペースト状になっていて、
ルーに野菜のうまみやスパイスが凝縮。
ニンニクを使用しているようですが、
さほど匂いは感じず、ランチに食べても大丈夫、
女子にもうれしいポイントですね。
今度はお店で、サラダやドリンクと一緒に
カライライスを食べたいなと思っています。
次回の銀座食レポも、どうぞおたのしみに!!
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