お知らせ

銀座食レポシリーズ_02_“ボリュームとお値段とギャルソンに……~イタリー亭さん~

銀座食レポシリーズ_02_“ボリュームとお値段とギャルソンに……~イタリー亭さん~

「こんなところはどうかしら?」

超多忙にもかかわらず、打ち合わせ先をいくつか提案してくれた、
しっかり者のヒロ先輩。

「打合せ兼、“食レポ”しちゃいませんか⁈」

ちゃっかり者の提案を快く受け入れて、
しかも場所まで探してくれるありがたい先輩。
選択肢を与えてもらった私は、
その言葉にもやっぱりちゃっかり甘えて、

「ここがいいです!!」

と勝手に決定権を剥奪。
後輩のくせに遠慮もなく意見を言うのが私のいいところ、
とは言いがたいが、選んだ先はこちら。

イタリー亭さん。
なぜイタリー亭に決めたのか?
それは、トップページのこの一言を見てしまったから。

銀座一丁目で創業60年

前回の食レポに引き続き、
いまだ私の中では「老舗」ブームが止まらない。

創業2年半のわが社にとっては、
祖母祖父のような存在の「大先輩」
のお店を訪ねることにした。

*****

「地下の禁煙室でお席をお取りしておきますね」

やさしく丁寧、かつ説明の内容もわかりやすく
伝えてくれた電話先の声。

その日の予定がバタつきそうだったので、
前日ではあったが可能であれば、と予約の電話をした。
完全予約制ではないので、もちろん予約なしでもOK。

その方は男性ではあったが、もの腰やわらかく、
初めて電話をした私でも終始とても気分よく感じるまま
応対をし続けてくれた。

最初のお店はなにかと緊張する、と感じることはないだろうか。
味はもちろんのこと、店員さんの対応一つで緊張感はより増し、
反対に気分よく居続けることもできる。
店員さんは、私にとってはお店を決定づける大きな要因。

少々脱線するが、つい先日のこと。
以前から気になっていたスイーツのお店に行くことを決めた。
オープン時間ちょっと前ではあったが声をかけられたので、
持って帰って見られるメニューなどがあるかどうかを尋ねた。

「まだオープン前なんですけれど」

とは言われなかったが、心の中で思っていたのだろうか。
迷惑そうな表情で

「ありませんけれど」

と言われた私は、ここには少なくともしばらくの間は行かない、
とその時誓ってしまっていた。

そんなことが数週間前にあったので、この予約電話の対応だけで
私は自分の選択に「当たりだ」と自画自賛をしていた。

さて当日。
事務所で所用を済ませて、足早にレストランに向かう。
が、場所がうろ覚えだったことを思い出して、HPをチェック。


銀座中央通りから銀座柳通り(1丁目と2丁目の境の通り)に入ると
角にあるみずほ銀行の有楽町駅よりの道を入ってすぐ。
光の射している写真奥が銀座柳通り。左折すると中央通りが目の前に。

 

入り口は二ヶ所。道路からそのまま入る1階フロアと、
電話で案内していただいた地下へ続く階段と。

私は階段を下りてドアを開けて、
正面で出迎えてくれた店員さんに予約の名前を告げると、

「お連れ様がお待ちです」

と言って席を案内してくれた。

店内は、昼間のバーのような少し薄暗い雰囲気で、
赤いテーブルクロスが映えていた。
天井は低く、よく見ると
なぜだか名刺や期限切れの定期がピンで刺してある。

「(私たちのも)つけちゃいましょうか」
しっかり者の先輩は、宣伝も忘れない。

メニューは「イタリー亭」とあるように、
ピザやスパゲッティのイタリアン。
先輩はカルボナーラを頼もうとしていたので、
いろんな味を試したい私はピザにしようかと思ったが、
ここは突撃取材のしどころ!お店の人を呼んだ。

「創業の時からのメニューは、やはりこれですか?」
「そうですね、この二つはずっとありますね」

私がスパゲッティの欄の一番上にある
「ナポリタン」を指してそう言うと、次に書かれている
「バジリコ(アサリと大葉)」のことも一緒に説明してくれた。

言われてみれば、周りでも注文しているのは
7、8割がナポリタン。
テーブルクロスが赤いから赤が目立つのか、
とも思ったが、そうでもない。白いお皿の上も赤いのだ。

「じゃぁ、ナポリタン!」
「わたしも……」

二人とも、意志薄弱なのかナンバーワンに弱いのか、
そろってナポリタンを注文することに決めた。

「量はどうなさいますか?」

通常はMサイズ。それより少ないSサイズ、
MとSの間も注文できますよ、とのことで
先輩はその中間、私はMサイズを選んだ。

そういえば、場所柄なのか男性客が結構多かった。
イタリアンといえば女性客が比較的多いイメージだが、
私たちが入ったのがオープンの11時半すぐ、
早めに仕事を切り上げた方が多かったのか、
その時はほとんどが男性ばかりだった。

が。その理由は、
メインのスパゲッティが運ばれてきた時に明らかに。

 

で、でかい。


左がM。写真だと分かりにくいのが残念。実際にはかなりボリューミー。
その日は夕飯時になっても空腹感が起こらなかった。

これでMサイズ?さらに上もあったような。
けっこうな量。見ただけでお腹がいっぱいになりそうなほど。
これにサラダとコーヒー(紅茶)がついて1,050円。
ここは銀座なのに、安すぎやしないか??

サラダだって、小皿に申し訳なさそうに乗っているような量ではない。


サラダもこの一品でしっかりの量。

なにより、お店の方の動きが素晴らしかった。
有名ホテルのレストランにいるウエイターを思わせる。
ちょうど忙しい時間に差し掛かっていて
少々気ぜわしかった感は否めないが、
静かで落ち着いた、しなやかな動き。

その証拠に、私は終始先輩との話に集中できていた。
ずっと裏方に徹した動きをしていたという証拠ではなかろうか。

あとでHPを見てわかったことだが、
イタリー亭では二か月に一回程度のペースで、「賞味会」
という催し物を開催している。

さまざまなゲストを読んで、自慢のイタリア料理の
フルコースとワインでもてなしている。
単に料理を提供するだけではなく、
さまざまなおもてなしを心掛けているお店だった。

そうだった、大事な味のこと。
ナポリタンといえばケチャップ味が定番だが、
ケチャップ味はもちろんのこと、
トマトをふんだんに使っているであろう
フレッシュさが印象的で、ほどよい酸味を感じた。
酸味好きな私にはたまらない味。

厚切りのベーコンや小エビもたくさん、
ちょっと太めで歯ごたえ十分の麺に負けない、
堂々と主役としての存在感のあるソースだった。

こちらはヒロ先輩のお味の感想。

「ジューシーさに感動いたしました。
それ言おうと思いつつ、つい、貪り食べてしまい(^^;)

あと、そのトマトのフレッシュな味わいね!
具沢山感もうれしく、充実の一皿。」

食後のコーヒーも、酸味の少ない(コーヒーの酸味はちょっと苦手)
どっしり、しっかりとしていて、苦すぎないちょうどいい味。

何度も言うが、これで1,050円。
どおりで男性客が多いわけだ、と納得の量、そしてお味、
そしてウエイターさんをはじめとしたお店の雰囲気。
ん~、安すぎる。やっぱり安すぎる。

最後はお店の回し者のような感想になってしまったが、
これが私の正直な感想なのだ。
あとは実際にみなさんの舌と全身で味わっていただき、
私の感想との比較をしていただけたらうれしい。

ちょうど近いところで、
2018年11月20日(火)に賞味会があるよう。
ご予定の合う方はお店に最初に行くきっかけにいかがだろうか。

そして、名古屋によく行かれる方にはさらに朗報。
姉妹店が名古屋駅近くにある。
名古屋に住んでいたことのある私としては、ご縁を感じてしまって、
個人的理由から最後にご案内を……。

今回も、たいへんおいしくいただきました。
イタリー亭のみなさん、
打合せもたいへんにはずんだステキな時間を
ありがとうございました。
いつか夜にもお邪魔します。

k

シェア